マヨヒガへの道

東方関係、主に霖之助と少女達のお話。時々旅行記。

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家族の絆

……誰だこれ。

 そんなこんなでyamotoさんとこの素敵企画に参加させて頂きました。
 短いですが、こう、楽しんで頂ければ幸い。

 いつもこんな感じでささっと書けたら良いのに。

(霖之助 アリス)




「ふぅ……」
「お疲れさま」

 我が家の玄関をくぐるや否や、霖之助は心底疲れた様子でため息をつく。

「やれやれ、背広というものがこうも疲れる物だとは思いもしなかったよ」
「あら、でも結構似合ってたじゃない?」
「仮にそうだとしても、出来ればあまり着ようとは思わないね」
「ま、それもそうね」

 私もこんな堅苦しいのはあんまり好きじゃないわ――そう呟き、アリスが人形達を呼び寄せる。
 鞄にマフラー、コートに引き出物などなど。
 アリスと霖之助が手にした物を次々と運ぶ人形達。

「ああしてみると」
「うん?」
「魔理沙がすごく可愛らしく見えたわ……まぁ、『馬子にも衣装』って言うくらいだし半分は私たちの成果よね」
「まったく、魔理沙が聞いたら怒りそうだな」
「ふふっ嘘よ嘘」

 鈴を転がすように笑いながら一日中付けていたウィッグを取り外す。

「綺麗だったわね」
「ああ、そうだな」

 式場に降り立った魔理沙の姿を思い出しているのであろうか。
 しみじみと呟く霖之助が虚空を見つめる。

「寂しくなったのかしら?」
「まさか。ようやく落ち着けるようになったと実感しているだけさ」

 アリスの指摘に肩をすくめネクタイを緩める。
 そして、そのネクタイを胸元に近寄ってきた人形がサッと奪い去る。
 いつもならそれで終いだと、油断していた霖之助の頭に触れる柔らかな感触。

「アリス……」
「はーい」

 悪びれる様子もなく霖之助の頭を撫でていた人形を遠ざけ、ネクタイを洗濯籠の中へと放り込む。

「お茶、飲むでしょう?」
「ああ、頼むよ」

 霖之助がそう答えるのを待ってましたと言わんばかりに、人形達が紅茶を注いだカップを運び込んでくる。

――もし「要らない」と言ったらどうするつもりだったのか。
 そんな事を考えながら席に着き、カップに口を付ける。
 もっとも、霖之助がこんなおいしい紅茶を断る理由など何処にもありはしないのだが。

「控え室でね」
「ああ」
「初めてあの子に言われたわ」

 泣きそうな声でカップを包み込んだアリスの手に力がこもる。

「『ありがとう、義姉さん』って」

 フワッと湯気の立つ暖かなカップ。
 寒空で冷えきった指先には少々熱すぎる。

「そうか」
「ええ、そう」

 だが、それと同時に心まで暖かくなるような感覚を覚える。

「私達より幸せになってくれるかしら?」
「なるさ」
「本当に?」
「ああ」

 アリスの問いかけに霖之助は迷うことなく答える。
 そう、彼女は。

「なんせ僕らの自慢の妹じゃないか」

 その答えにアリスは驚き、そしてすぐに表情を緩め、指先で目尻を拭う。

「ええ、そうだったわね」
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  1. 2011/11/22(火) 23:22:08|
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